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夏の熱侵入の割合は窓が73%|屋根11%・外壁7%との違い

夏の熱侵入の割合は窓が73%|屋根11%・外壁7%との違い

「暑さ対策は、まず壁や屋根の断熱から」。そう考えている方は少なくありません。窓は面積が小さいので、後回しにしても大丈夫だろうという発想です。ところが数字を並べてみると、この考え方には見落としがあることが分かります。

この記事では、夏に室内へ入る熱がどこから来るのかを内訳で確認し、屋根・外壁・窓のうち、なぜ窓が最初に話題になるのかを整理します。屋根や外壁の断熱を否定する話ではなく、限られた予算をどこから使うと合理的かという考え方の話です。

作成者 渡邉 超(一宮番匠株式会社 代表/エコ断熱工房 マドカラリノベ) 1級建築施工管理技士・2級建築士・愛知県木造住宅耐震診断員 プロフィール

作成日 2026年9月9日 最終更新日 2026年9月9日 本記事は2026年8月時点の情報です 読了時間 約7分

夏に室内へ入る熱は、どこから来ますか?

低断熱の住宅を想定したモデル試算では、冷房時に室内へ入る熱の約73%が窓などの開口部からとされています。屋根は11%、外壁は7%、換気が6%、床が3%です。面積の割合ではなく、熱の出入りやすさで見ると、窓が突出して大きい内訳になっています。

夏に室内へ入る熱のうち窓などの開口部が約73%、屋根が11%、外壁が7%、換気が6%、床が3%であることを横棒で比較して示す図 図1 夏に室内へ入る熱の内訳(開口部・屋根・外壁・換気・床) 窓など開口部 約73% 屋根 11% 外壁 7% 換気 6% 3% 窓の割合は、屋根・外壁・換気・床を合計してもまだ届きません。 低断熱住宅(アルミサッシ・単板ガラスなど)を想定したモデル試算で、実測値ではありません。 出典:日本サッシ協会「快適な住まい情報室 REPORT #01」

この内訳を初めて見ると、「壁や屋根より窓のほうが大きいのは意外」と感じる方が多くいらっしゃいます。面積で考えると壁のほうがずっと広いため、直感とずれるのも無理はありません。

窓の面積は小さいのに、なぜ熱の出入りが大きいのですか?

理由はガラス1枚の断熱性能が、壁や屋根に使われている断熱材と比べて低いことにあります。壁の内部にはグラスウールなどの断熱材が入っていることが一般的ですが、アルミサッシに単板ガラスという組み合わせは、熱を通しやすい金属とガラス1枚だけで外気と接しています。

壁の内部には断熱材の層があるのに対し、アルミサッシ単板ガラスの窓には断熱層がほとんどないことを対比して示す図 図2 壁の断面と、アルミサッシ単板ガラスの窓の断面(考え方の比較) 壁(断熱材あり) アルミサッシ+単板ガラス 内部に断熱材の層 熱を通しにくい 面積は広いが 出入りは少ない 断熱層がほとんどない 金属とガラス1枚 面積は狭いが 出入りが多い 同じ「外と接している面」でも、内部の構造によって熱の通しやすさがまったく違います。 一般的な建材の断熱性能の考え方に基づく整理で、特定住宅の実測値ではありません。 出典:一般的な窓・壁の断熱性能に関する整理(2026年8月時点)

つまり「面積が小さいから影響も小さい」とは限らないという点が、この内訳のポイントです。同じ広さで比べれば、窓のほうが壁よりもずっと熱を通しやすい、という性質の違いが背景にあります。

屋根・外壁の断熱にも意味はあります

誤解のないようにお伝えすると、屋根や外壁の断熱を否定する話ではありません。屋根裏の温度が下がれば天井からの熱の伝わりは減りますし、外壁の断熱も住宅全体の性能には関わります。このモデル試算が示しているのは、「限られた予算の中でどこから確認すると合理的か」という優先順位の話です。

換気の6%・床の3%についても同じことが言えます。数字としては小さいものの、無視してよいという意味ではありません。全体を100とみたときに、窓の割合が突出して大きいという、あくまで相対的な内訳の話です。

屋根・外壁・窓、それぞれの工事にはどんな違いがありますか?

工事の規模という視点で見ると、屋根・外壁・窓では手のつけやすさが大きく異なります。屋根や外壁の断熱は、既存の仕上げ材をいったん剥がす必要があり、工期も費用も大きくなりがちです。一方、内窓の設置は既存の窓を壊さずに内側へもう一枚を追加する工事のため、工期・費用の両面で着手しやすいという違いがあります。

項目 屋根・外壁の断熱 窓の内窓工事
既存部分の解体必要になることが多い不要(既存サッシはそのまま)
工事の規模大きくなりやすい既存を活かす分、限定的
この内訳での割合合計18%(屋根11%+外壁7%)約73%

この違いも、「まず窓から確認する」という考え方が出てくる理由のひとつです。割合が大きいだけでなく、着手のしやすさという面でも窓は検討しやすい対象になります。

この数字は、すべての家に当てはまりますか?

当てはまるとは限りません。この73%という数字は、アルミサッシ・単板ガラスなど低断熱の窓を想定したモデル試算です。樹脂サッシや複層ガラスなど、もともと断熱性能の高い窓が入っている住宅では、窓からの熱の出入りはこれより小さくなると考えられます。

逆にいえば、築年数が経ち、単板ガラスのアルミサッシのままの住宅ほど、この内訳に近づきやすいということでもあります。ご自宅の窓がどちらに近いかは、ガラスの枚数とサッシの素材を確認すると見当がつきます。

壁の断熱を先にやってから、窓を検討してもよいですか?

順番そのものを否定するものではありません。ただし壁の断熱だけを終えても、暑さの主因が窓に残ったままになる可能性があります。このモデル試算のとおりなら、7%の部分に手を入れて、73%の部分がそのまま、という状態です。

内訳を確認し、自宅の窓の状態を確認し、優先順位を決めるまでの流れを3段階で示す図 図3 断熱を検討する順番の考え方 STEP 1 内訳を知る 窓が約73% という前提 STEP 2 自宅を確認 ガラス枚数 サッシの素材 STEP 3 優先順位 窓が該当するか で判断 この順番で確認すると、限られた予算をどこから使うかが決めやすくなります。 住宅の構造や条件によって、実際の優先順位は変わります。 出典:当社の現地確認の進め方(2026年8月時点)

二度手間を避けるという意味でも、壁の工事を決める前に、窓の状態だけでも確認しておくことをおすすめしています。窓の内窓工事は既存のサッシを壊さないため、壁の工事の前後どちらでも進められます。

我が家は、この内訳に近いタイプですか?

当てはまる項目が多いほど、この73%の内訳に近い状態である可能性が高くなります。下のチェックは診断ではなく、状況を整理するためのものです。

窓からの熱の影響を見分けるチェック(6項目)

当てはまるものにチェックを入れてください。個人情報の入力はありません。

当てはまる数を数えて、下の早見表をご覧ください。

当てはまった数でみる読み取り方
当てはまる数読み取り方
0〜1個この内訳ほど窓の影響が大きくない可能性があります。屋根・外壁の状態も含めて総合的に確認するとよさそうです。
2〜3個窓が主な原因のひとつになっている可能性があります。ガラスの枚数とサッシの素材を確認してみてください。
4〜6個この内訳に近い状態の可能性が高いです。まず窓の状態を確認する価値があります。

一宮市とその周辺への対応について

当社が施工事例ページで公開している主な施工対応エリアは、一宮市・名古屋市・江南市・稲沢市・岩倉市・犬山市・北名古屋市・扶桑町・大口町です。その他の周辺エリアも柔軟に対応しています。ご相談と現地調査は無料で、その場で契約をお願いすることはありません。

出典:当社の対応エリア(施工事例一覧掲載の「主な施工対応エリア」・2026年8月時点)

内訳の数字について、よくいただくご質問は?

一宮市とその周辺のお客様から実際に伺った質問をまとめました。数字の解釈に関するご質問には、当社が把握している範囲で正直にお答えしています。

屋根や外壁の断熱は、窓より優先度が低いのですか?
低いとは言い切れません。屋根・外壁の断熱にも意味はあります。ただし今回のモデル試算では、面積あたりの熱の出入りやすさで比べると窓が突出して大きいという結果になっています。「先に窓を確認する理由がある」という話であり、屋根や外壁の断熱を否定するものではありません。

この73%という数字は、どんな家にも当てはまりますか?
当てはまるとは限りません。この数字はアルミサッシ・単板ガラスなど断熱性能の低い窓を想定したモデル試算です。樹脂サッシや複層ガラスなど断熱性能の高い窓では、内訳の割合が変わります。

壁の断熱を先にやってから、窓を検討してもよいですか?
順番自体を否定するものではありません。ただしこのモデル試算のとおりなら、壁の断熱を終えても暑さの主因が残ったままになる可能性があります。窓の状態も合わせて確認しておくと、二度手間になりにくいという考え方です。

屋根の断熱(屋根裏の断熱材など)は無意味ですか?
無意味ではありません。屋根は日射を強く受ける部位であり、屋根裏の温度を下げる効果はあります。このモデル試算では11%という数字が出ていますが、住宅の構造や屋根裏の状態によって影響は変わります。

見積りだけをお願いすることはできますか?
できます。ご相談と現地調査は無料で、その場で契約をお願いすることはありません。他社の見積りを持ってのご相談も承っています。

まず、何から確認すればよいですか?

最初にすることは、屋根・壁・窓のどれかを決めつけることではありません。ご自宅の窓が、ガラス何枚でサッシが何の素材かを確認することです。ここが分かるだけで、この内訳にどれだけ近いかの見当がつきます。

01ガラスの枚数|1枚(単板)か2枚(複層)か

02サッシの素材|アルミか、樹脂か、複合か

03窓の向き|西日・南向きの大きな窓があるか

04体感|窓のそばだけ他の場所より暑いか

この4点が分かれば、屋根や外壁より先に窓を確認する理由があるかどうかが見えてきます。分からない項目があっても構いません。現地で一緒に確認します。

この内訳が、我が家にも当てはまるかを確かめる

窓の写真だけでもかまいません。現地調査ではサーモグラフィカメラで熱の出入りを確認し、どこから手を付けるべきかをお伝えします。ご相談と現地調査は無料です。

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