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南側にマンションが近い家が暑いのはなぜ?視線対策の落とし穴

南側にマンションが近い家が暑いのはなぜ?視線対策の落とし穴

南側にマンションやアパートが建っている戸建てで、「日中はずっとカーテンを閉めている」というお宅は少なくありません。視線が気になるからです。ところがこの対策が、部屋を暑くする方向に働いてしまうことがあります。

この記事では、南側に建物が近い住環境で暑さが生まれる仕組みと、視線と暑さを両立させる考え方について、当社が現地調査で伺ってきた実感をもとに整理します。

作成者 渡邉 超(一宮番匠株式会社 代表/エコ断熱工房 マドカラリノベ) 1級建築施工管理技士・2級建築士・愛知県木造住宅耐震診断員 プロフィール

作成日 2026年9月5日 最終更新日 2026年9月5日 本記事は2026年8月時点の情報です 読了時間 約8分

南側に建物が近いと、なぜ暑くなりやすいのですか?

理由は日射そのものではなく、視線対策として取る行動にあります。南側の窓は本来、日射を室内に取り込む窓です。ここにマンションなどの建物が近いと、視線が気になってカーテンを閉め切る、というお宅が多くなります。

南側の窓のカーテンを閉め切る場合と開けたままにする場合で、日射熱の逃げ方がどう変わるかを対比して示す図 図1 カーテンを閉める場合と、開けたままの場合 カーテンを閉め切る 開けたままにする 日射熱が室内に入る 窓とカーテンの間に熱がこもる 風が通らない 視線は防げる 視線が気になる 日射は入るが風は通る 熱がこもりにくい 視線対策が別に必要 どちらも一長一短です。「閉めれば安心」とは限らないのがこの住環境の難しさです。 効き方は窓の向き・大きさ・建物同士の距離によって変わります。 出典:当社の現地確認の進め方(2026年8月時点)

カーテンと窓の間の空間に熱がこもると、風が通らないぶん、こもった熱が逃げにくくなります。視線を防ぐための行動が、結果として部屋の温度を上げる方向に働く。これがこの住環境で起きやすい構造です。

マンションからの照り返しも、関係しますか?

建物同士が近いと、相手の建物の壁が日射を反射して、こちらの窓に届くことがあります。直射日光だけでなく、反射した光と熱も受け取る形になるため、単純に「南向きだから暑い」という以上に暑く感じることがあります。

この反射の強さは、相手の建物の外壁の色や材質、建物同士の距離と角度によって変わるため、当社から一律の目安をお伝えすることはできません。気になる場合は、実際に窓の表面を測ってみるのが確実です。

当社の現地調査ではサーモグラフィカメラを使い、窓の表面温度を画像で確認します。直射日光による熱と、隣の建物からの反射による熱を切り分けることは難しいものの、窓の表面がどれだけ熱を持っているかは、この方法で確認できます。

視線を気にせず開けられる窓なら、状況は変わります

当社の現地調査でよく確認するのが「視線さえ気にならなければ、カーテンを開けられるか」という点です。この答えがイエスであれば、視線対策になるガラスを選ぶだけで、風の通り道を確保できる可能性があります。

フロストガラス・型板ガラス・Low-Eグリーンという視線対策になる主な選択肢と、それぞれの特徴を示す図 図2 視線対策になるガラスの選択肢 Low-Eグリーン(遮熱高断熱型) 視線反射+断熱・日中限定 フロストガラス(すりガラス調) 光は通すが視線は遮る 型板ガラス 光は通すが視線は遮る どれを選ぶかは、視線・採光・断熱のどれを優先するかで変わります。 Low-Eグリーンの反射は外が室内より明るいときだけ効きます。夕方以降や曇りの日はカーテンが必要です。 出典:当社の施工実績と製品仕様に基づく整理(2026年8月22日)

視線対策と暑さ対策は、両方いっぺんに考えられますか?

考えられます。カーテンという「あとから足す」対策ではなく、窓そのものを選び直すという考え方です。窓の性能を上げることと、視線を遮ることを、同じ工事で同時に解決できます。

日射と視線の気になり方を確認し、ガラスの種類を選び、必要なら内窓を検討するまでの流れを4段階で示す図 図3 視線と暑さを両立させるまでの流れ STEP 1 気になる時間帯を確認 視線が気になるのは 何時から何時か STEP 2 日射の入り方を確認 カーテンを閉めても 暑さは残るか STEP 3 ガラスを選ぶ 視線・採光・断熱 の優先順位 STEP 4 内窓を検討 既存のサッシは そのまま残る 順番を追うと、カーテンに頼らない選択肢が見えてきます。 効き方は窓の向き・建物同士の距離によって変わります。現地で一緒に確認します。 出典:当社の現地確認の進め方(2026年8月時点)

当社が施工してきた住宅のなかにも、南側にマンションが建っている条件のお宅があります。窓の性能と視線対策を同時に見直した例として、施工事例でも公開しています。

内窓を入れると、この問題は解決しますか?

カーテンに頼らなくてよくなる、という意味では有効です。視線対策になるガラスを選んだ内窓を、既存の窓の内側に取り付けることで、外側の窓はそのまま残しつつ、視線と暑さの両方に手を入れられます。既存のサッシを壊さないため、工事も1日程度で済むことが多いです。

ただしすべての住環境で同じ効果が出るとは限りません。マンションとの距離、窓の向き、既存の窓の性能によって、内窓を入れたあとの体感は変わります。当社が現地でお伝えできるのは、ご自宅の条件でどこまで変わりそうかという見立てです。

我が家は、視線と暑さのどちらが強く出ていますか?

当てはまる項目が多いほど、カーテンを閉め切ることが暑さの一因になっている可能性があります。下のチェックは診断ではなく、状況を整理するためのものです。

視線と暑さの関係を見分けるチェック(6項目)

当てはまるものにチェックを入れてください。個人情報の入力はありません。

当てはまる数を数えて、下の早見表をご覧ください。

当てはまった数でみる読み取り方
当てはまる数読み取り方
0〜1個視線と暑さの結びつきは小さめです。今の対策で大きな問題は出ていないと考えられます。
2〜3個視線対策が暑さの一因になり始めている段階です。ガラスの選び方を見直す価値があります。
4〜6個カーテンに頼った視線対策が、暑さと採光の両方を犠牲にしている状態です。窓そのものの見直しをおすすめします。

名古屋市とその周辺への対応について

当社が施工事例ページで公開している主な施工対応エリアは、一宮市・名古屋市・江南市・稲沢市・岩倉市・犬山市・北名古屋市・扶桑町・大口町です。その他の周辺エリアも柔軟に対応しています。ご相談と現地調査は無料で、その場で契約をお願いすることはありません。

出典:当社の対応エリア(施工事例一覧掲載の「主な施工対応エリア」・2026年8月22日確認)

南側にマンションが建っている家について、よくいただくご質問は?

名古屋市とその周辺のお客様から実際に伺った質問をまとめました。視線と暑さの感じ方には個人差があるため、当社が把握している範囲で正直にお答えしています。

南側の窓を大きくリフォームしなくても、対策はありますか?
あります。日射を遮る手前の対策と、窓そのものの性能を上げる対策の両方があります。どこまで必要かは、現地で日射の入り方と視線の気になり方を確認したうえでお伝えします。

視線を遮りながら、日射も防げる方法はありますか?
あります。Low-Eグリーン(遮熱高断熱型)のガラスは、外からの視線を反射しつつ日射熱もカットします。ただし反射が効くのは外が室内より明るいときだけで、夕方以降や曇りの日はカーテンが必要です。

マンションが建っているせいで、日当たりが悪くなることもありますか?
あります。建物の位置関係によっては、日射が遮られて室内が暗くなる時間帯が生まれることもあります。暑さと明るさは別の問題として、それぞれ確認する必要があります。

カーテンを開けたいのですが、視線が気になって開けられません。
よく伺うお悩みです。フロストガラスや型板ガラスなど、視線を遮りながら光を通すガラスを選ぶ方法もあります。当社が施工した事例でもこうした選択をしたケースがあります。

見積りだけをお願いすることはできますか?
できます。ご相談と現地調査は無料で、その場で契約をお願いすることはありません。他社の見積りを持ってのご相談も承っています。

この住環境ならではの、注意点はありますか?

ひとつだけ気をつけていただきたいのが工事の日程です。南側にマンションがある場合、日射の入り方は季節によって変わります。夏に「暑い」と感じてから検討を始めると、製品の製作期間を経て工事が完了する頃には、すでに涼しくなっていることもあります。

逆に言えば、暑さを感じているうちに現地調査だけでも済ませておくと、来年の同じ時期に間に合わせやすくなります。視線の気になり方は季節を問わず続くため、暑さのついでに視線対策も一緒にご相談いただくお客様が多くいらっしゃいます。

まず、何から確認すればよいですか?

最初にすることは、ガラスを選ぶことではありません。視線が気になる時間帯と、暑さが強い時間帯を分けて考えることです。この2つが重なっているのか、ずれているのかで、必要な対策が変わります。

01視線が気になる時間帯|何時から何時ごろか

02暑さが強い時間帯|視線の時間帯と重なっているか

03今の窓の様子|ガラスの種類、サッシの素材

04優先したいこと|視線・採光・断熱のどれを重視するか

この4点が分かっていれば、初回のご案内で出せる精度が上がります。分からない項目があっても構いません。現地で一緒に確認します。

視線対策のご相談は、暑さの相談ほど急がれない方が多い印象があります。ただカーテンを閉め切る生活を何年も続けているとしたら、それも見直す価値のある習慣です。「今さら聞くほどのことでもない」と思わず、遠慮なくお話しください。

一度に決めなくても構いません

視線対策と暑さ対策を、必ず同時に決める必要はありません。まずは現地調査で状況を整理し、視線だけ、暑さだけ、あるいは両方まとめて、どの組み合わせで進めるかをご相談いただいて構いません。当社からどれかを強くおすすめすることはしません。

視線と暑さ、両方まとめて相談する

窓の写真だけでもかまいません。現地調査では日射の入り方と視線の気になり方を確認し、窓の選び方をお伝えします。ご相談と現地調査は無料です。

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